
Greco SE-600 1977年製
自分へのお誕生日プレゼントかつ、10本目となるギターということで、何か特別なギターが欲しいなと思って選びました。
近年の中古ギター(特にヴィンテージ市場)の値上がりは物凄い盛り上がりを見せていますが、僕としても前々からいわゆるジャパン・ヴィテージには興味がありました。
1970年代から80年代にかけてのグレコやトーカイなどの日本ブランドのギター達は本当にギブソンやフェンダーを凌ぐような楽器であったのか?
本物のフェンダー・ストラトキャスターであれば、1977年製でも100万前後の価格になると思うんですが、こちらのグレコは4万ちょっとで購入できました。
同じような金額と年代ででアリアプロIIのストラトもあったのですが、ジャパン・ヴィンテージの事となると、トーカイとともにしばしば名前が挙がるグレコのギターを一度体験してみたかったんです。
そういえば小学生の時、初めて買ったギターアンプもグレコのものでしたね。
さて、ヴィンテージのグレコのストラトキャスターモデルですが、中古で良く売り出されているのがSE420というもう一つグレードが下のもの。今回は少し上のSE600なので、サウンド的にも期待できるかなという思いもありました。
実際に鳴らしてみると音はヴィンテージ特有のものはあると思うんですが、全体的にもこもこしていて、ストラトらしい音というよりも、ちょっと中音域が前に出た感じで、期待しすぎても危ないなと思いました(笑)。
いわゆるヴィンテージのストラトキャスターの「枯れた音」とはまったく違うので、ジャパン・ヴィンテージだからといって盲信するものではないなというのが正直な感想です。
どちらかというと、手持ちのギターの中ではエピフォンのゴールドトップのレスポールの音に近いかもしれません(そのレスポールにはP-90のシングルコイルピックアップが搭載されています)。
まだ目立った改造はしていないのですが、配送されてきた時の弦がテンションが緩かったので、太めのフェンダーのギター弦()に交換しました。
1995年製のフェンダーのストラトの時の経験で、弦の太さでも音が変わるのを実感していたので、同じような効果が出ないかなとの目論見もありました。
そのストラトはヌケが良くなったのですが、こちらのグレコは音にハリが出てくるのと同時に少しマイルドというかアコースティックな響きに少し変わってきています。これはこれでアリかなと思ってます。
ちなみに外見はほぼ傷無しの美品!材質はセンということですが、実際それがどの程度音に影響しているのかは不明です。センとは言ってもフェルナンデスのAPGの上位機種にも使われていた素材ですし、センだから音が良くないとも思えないんですよね。
ボリュームポットは壊れていて、特定の目盛りの時にしか音が鳴らないので、それは交換予定です。
X JAPANのhideさんが音抜けの良さを求めて、ボリュームポットをバイパスするスイッチをシグネイチャーモデルに搭載していましたが、同じようにボリューム回路をバイパスできる仕様に変えようかなと考え中。
あと、このギターのルックスについても触れておきますね。今回購入を後押ししたのはもちろんヴィンテージということも大きいんですが、この外見もいつか手に入れたいと思っていたギターだったからです。
白いピックガードとサンバースト、そしてメイプル指板の組み合わせは昔から憧れのストラトキャスターの姿の一つでした。
ちなみにピックアップカバーとノブを少しイエローアイボリーのようなヴィンテージっぽい色のものに交換しようとしました。ノブは問題なかったんですが、ピックアップはポールピースと交換用のポールピースの穴サイズが合わず、結局断念しています。
これは余談ですが最初に手にしたギターは父の持っていたモーリスのフォークギターでした。まだ僕が11歳の頃です。
今回のグレコはおそらくそのモーリスより古いギター、50年近くも生き抜いてきたギターということがまず興味深いし、音は置いておいても、その歴史をリスペクトしたい気持ちも今回購入した理由の一つとしてあるんです。
このギターが出来た時、ジョン・レノンはまだ生きていて、エアロスミスは新人バンドだったし、メタリカやニルヴァーナ、ガンズ・アンド・ローゼズなんて影も形もなかった。
そう考えたらすごいと思いませんか?
ボリュームポッド交換
以下は後日談。
さて、その後ボリュームポッドを交換しました。最初はSONIC。なんとボリューム10の時に回路がバイパスされる仕様のものです。
抵抗値は500Ωのものを選びました。普通ストラトキャスターには250Ωで、このΩの数値が高くなればなるほど高音が出てくるのですが、なぜ500Ωにしたかといえは、やはりどうしてもモコッとしたサウンドなのが気になったので、高音がより出るものを選んだんです。
ただ、交換したらえらくキンキンした音になってしまったので、今はSCUDの250Ωのものを取り付けています。
かなりビンテージのストラトキャスターらしい音になりました。ただし、そのかわりに前述のアコースティックらしいマイルドなサウンドは失われてしまったようにも思います。ボリュームを交換前と同じように8の位置にすれば多少のマイルドさは出てくるのですが、それでも交換前のサウンドとは違うんですよね。まぁストラトらしい音といえばストラトらしい音ですし、すごくいい音だとも思います。
ただ、音のキャラクター的に1991年製のSquierにかなり似てしまったんですよね(逆に言えば、Squierに積んでるピックアップはvanzandtなので、純正ピックアップでそれに匹敵するサウンドが出せるオールド・グレコはやはり楽器としての質は高いのかもしれません)。
ポッドってただ交換するだけでもこれほどサウンドが変わるのか、というのが今回の発見でした。また、ボリュームの設定は今まではフルテンでしたが、絞ることで音のキャラクターも変わっていくんだなと今更ながら思いましたね。
そりゃ、8とか特段の理由ない限りしないですもん。クリーントーンが欲しいときに2とかにはしてましたけど。
このギターはヴィンテージの楽しみとストラトキャスターの奥深さを教えてくれました。
今の僕の気持ちとして、ジャパン・ヴィンテージも(本家には敵わないながらも)凄く良い!と思いますね。
ディテール

金属パーツは年数相応にサビなどがありますが、これもヴィンテージならではの雰囲気かなと思います。逆にボディなどにほとんど傷がないのはすごい!欲を言えば、せっかくのサンバーストなので、もう少し木目が見えていればもっと良かったかなと思います。

ピックアップカバーやピックガードは経年変化をほとんど感じさせない、真っ白なままでした。
本当はピックアップカバーやノブはちょっと黄色がかったものがヴィンテージ感もあって良かったので、パーツも買ったんですが、やはりこの時代の国産モノは互換性のあるものが少なく、ピックアップカバーはサイズが全く合いませんでした。
ピックガードを外して、ピックアップの中も見たんですが、いわゆるフェンダーのピックアップとは違って、ピックアップの高さも非常に高いものでした。おそらくその分コイルも巻かれているでしょうし、それがあの丸い音に影響しているのかな?とも思います。

ボディもそうですが、ネックも含め、木材は素晴らしいです。ネックはメイプルですが、なんとも言えない美しい表情がありますね。
ちなみに全くの余談ですが、サンバーストのストラトキャスターにはメイプル指板がルックス的にベストマッチだと個人的には思っています。
1954年のストラトキャスターの印象が強くて、やはりサンバーストとメイプル指板の組み合わせが別格でカッコイイと思ってしまいますね。

グレコのいわゆる「スーパーサウンド」。
ストリングスガイドは2つついていたんですが、一つにしています。単純に見た目の問題ですね。ストリングスガイドを3弦・4弦にもつけていてもその弦たちにそんなにテンションいらないので。
弦のテンションももちろん緩すぎるとダメですが、少しきついよりも少し緩い方が好きです。
そっちのほうがチョーキングのとき楽ですし、何よりネックへの負担が気になるので。
ちなみにベースは違いますが、ギターは保存時にも特にチューニングを緩めることはしていません。

スペック
- 製造年:1976年
- ピックアップ:不明
- ピックアップ構成:SSS
- ボディ材:セン
- ネック:メイプル
- 指板:メイプル